湿式サイクロンシリーズ

TC型・MG型

日本初の湿式サイクロンは昭和25年にオランダの国営炭鉱研究者の文献をもとに製作しました。
その後、豊富な経験・現場における実績をチェック、テストを繰返し、高濃度のアンダーフローの安定供給・優れた分離性能・高い耐磨構造の「タマクロン」を開発するにいたりました。
また、「タマクロン」よりもさらに磨鉱性に優れたサイクロン「ミガクロン」を開発いたしました。

製品一覧

用途例

回収・分級

  • 鉱山における発生スラリーの分級、濃縮。
  • 砕石・製砂工場での砂の分級、濃縮工程前の微砂の回収。
  • 下水処理の沈殿池に沈殿した砂の回収。
  • 粘土、硅砂の分離あるいは硅砂の回収。
  • 鋳物砂の再生利用のための洗浄分級。
  • ボーリング、防水シールド工法の循環汚水からの砂の除去。
  • 研磨材の粒度別分級。
  • 製鉄所における湿式スクラバーのダスト回収。
  • 発電所における冷却水からの微砂の回収。
  • 戻し生コンの処理・回収。

ミガキ

サイクロンの内部の強力な回転摩擦や粒子間摩擦によって、粒子表面に付着する泥分・塩分を剥離除去。
※特に製品砂のミガキを目的とする場合は「ミガクロン」をオススメします。

特長

安定的な高濃度アンダーの排出

タマクロンはアンダーフローの「濃度自動調整機能」を備えており、高濃度のアンダーを自動的に安定して回収できます。

据付・分解点検が容易

タマクロンは構造が簡単で、接液部は部位毎に区分けされます。
それぞれがボルト締めになっており、据付および分解点検が容易におこなえます。

高耐磨性で長寿命

接液部は部位毎に区分けされ、鋼板製ケーシングの内側に高耐磨性天然ゴムライニング又は当社が研究開発した超耐磨性ウレタン系特殊ゴムライニングで構成されています。
そのため、粗粒子や角の多い破砕物などの取り扱いにも長時間の寿命が維持でき、ライニング剥がれなどの症状がありません。

強力な表面研磨・脱泥洗浄効果

ポンプによって押し上げられた原水を、フィードレジューサーからフィードチャンバー内接線方向に圧入すると、液中の粒子は強力な遠心力によって粗い粒子ほど強く円筒部の周壁に押し付けられ、回転しながらコーンの円錐部に沿って下降し、スピゴットレギュレーターから外部に排出されます。
その際、微粒子は遠心力の作用が弱いので、中心付近を漂いにごり液とともに渦巻状に上昇して、ボルテックスと称する中心円筒部より、オーバーフローとして排出されます。
また、粗粒子は周壁落下の時に粒子が回転するので、相互に表面が接触研磨され異物の除去が行われます。
特に脱泥を目的とする場合には、非常に優れた効果が期待できます。

容易な分級点調整

タマクロンはフィード圧、サイホン圧の調整や、ボルテックスファインダーの内径を変えることで、容易に分級点調整を行うことができます。

原理図

タマクロンの動作原理はサイクロンとほぼ同じです。固形粒子を含むスラリーをポンプによって押し上げ、フィード口からフィードチャンバー内接線方向に圧入すると、液中の粒子は強力な遠心力によって、粗い粒子ほど強く円筒部の周壁に押し付けられ、周壁との接触摩擦や粒子間摩鉱が行われ、粒子表面の研磨・脱泥・洗浄が行われます。さらに回転しながらコーン円錐によって下降し、スピゴットレギュレータと称する逆止弁から外部に排出されます。
その際、微粒子は遠心力の作用が弱いので、中心付近を漂いにごり液とともにうずまき状に上昇して、ボルテックスと称する中心円筒部より、オーバーフローとして排出されます。これによって分級が行われます。また、設置位置を高位にし、オーバーフロー配管先端をシールタンク内に差込み水封すると共に、「濃度自動調整機能」とスピゴットレギュレータの装着により、内部に適度な負圧(サイホン圧)を発生させることで、アンダーフローが高濃度で安定的に回収されます。